「僕の生きる道」

1月から草彅剛さん主演の連続ドラマがスタートします。私はSMAPファンです。「もう解散してしまったやん」といわれるけどそれでもずっとSMAPのファンで草彅剛さんのファンです。

SMAPが歌う「世界に一つだけの花」。大ヒットしたこの歌を知らない人はあまりいないでしょう。歌詞の「オンリーワン」という言葉は当時流行語大賞にノミネートされたほどです。

英語や中国語でも歌われ、広く愛されています。この歌が世の中に鮮烈に知れ渡ったのは、2003年ごろ放映されたSMAP草彅剛主演「僕の生きる道」というドラマの主題歌となってからでした。

当時一人息子は小学校4年生でクラスの人間関係に悩んでいました。この歌を初めて聞いた時、すぐに息子の同級生の皆の顔、勤務先の学校での子どもたち、そんな子どもたちの顔が浮かびました。

「オンリーワン」ほかの何も誰にも変わりはできない、ただ一つのもの。命が存在するというただそれだけで尊いということに改めて気づかされた思いがしました。

このドラマはスキルス性胃がんと診断された余命1年の28歳の高校教師が自分の生き方を見つめ、最後の瞬間まで誠実に生き抜くというものでした。主役の高校教師、中村秀雄を演じたのはSMAPの草彅剛さんでした。

「世界に一つだけの花」の歌詞に直接沿うドラマの内容ではありませんが、「オンリーワン」という言葉のもつ意味や印象がストーリーと重なるドラマでした。あらすじだけを聞くとよくあるお涙ちょうだいものと思われがちですが、このドラマには心に残る秀逸な言葉(セリフ)がちりばめられていました。

「ここに一冊の本があります。読もうと思って買った本。しかしいつか読もうと思って置いたままになっていた。“時間がないから”という理由で。本当に時間が無いからなのか?時間が無いからではない、本を読む時間を作ろうとしないから何時まで経っても読まないのだ。」
「1年て28年より長いですよね。」

草彅さんが演じる中村秀雄はいわゆる事なかれ主義で日常生活を淡々と送っていました。しかし余命を知り、自暴自棄に陥った時期を乗り越え、残りの時間を悔いなく生きるという心境に達し得ました。

人に与えられた時間はそれぞれ違います。長さももちろん大事です。与えられた時間の中でナンバーワンになる努力をするのも大切なことです。しかし彼の生き方を通して、私もオンリーワン、自分らしく深く濃く生きていきたいと思うようになりました。

「忙しいから”を言い訳に大事なことを置き去りにしてないか?」「僕の生きる道」を見てから私自身が私に常に問いかけている言葉です。