「TSUNAGI通信 第3号」2024年 春号

おくの尚美市政報告第3号

市議会議員に選出していただき、早1年が過ぎようとしています。
この間、市民の皆様からお伺いしたお困りごとや、御意見・御提案を市の担当者とも協議し、解決・改善に向けて一般質問に取り上げさせていただきました。

4回ある議会の中で、新人として3回、一般質問させていただきましたが、私の力不足で全てが形になった訳ではありません。

今後、より精進し、市民の皆様の声に真しに向き合い、寄り添い、貢献できるようまい進してまいります。

お知らせ

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おくの尚美 3月議会 一般質問 ~抜粋~

3月議会での質問内容

  • 戦跡遺構の保存
    ・本郷学文筋にかかる橋の保存
  • 若者の居場所
    ・ 大学交流センターと市民交流センターの再編計画
    ・ 青少年の居場所と多文化交流の場の創出
  • 地域防災
    ・ 避難所開設を見据えた訓練機会の確保
    ・ 授業実施日の大規模災害を見据えた学校
    ・地域連携の避難訓練機会の確保
  • 学校施設
    ・ プレハブ校舎の長期使用
    ・ 校舎のバリアフリー化

戦跡遺構の保存

おくの

本郷学文筋には、昭和 20年8月6日の空襲で欄干に弾痕の残った橋がある。これは水路の暗渠化と道路改良工事により撤去予定であるが、戦争遺構として移設し、平和学習に活用できないか。

市教委答弁

当該橋の欄干は、児童生徒を含めた地域住民の方々にもご覧いただける平和学習の貴重な現物資料になりうるもの。最適な場所や移設時期、設置方法について庁内で検討したい。

若者の居場所

おくの

西宮では従来から、若者の居場所や学習スペースが少なく、学生の集まる場所が足りないとの指摘がある。一方で、「大学交流センター」と「市民交流センター」の再編計画があるが、再編によって学生や若者にとってどのようなメリットがあるのか。

市長答弁

両センターが統合することにより、地域と学生が結びやすくなる環境を整えることで、学生が積極的に地域活動に参加でき、地域が学生の活動のフィールドとして展開していくものと考えている。
現在の大学交流センターを拠点として、学生と市民、学生間の交流を促し、市民・学生にとって相互発展的な活動となるよう取り組みを進める。

おくの

昨今、欧米を中心に、子どもたちには学校でも家庭でもない場所、いわゆるサードプレイスの必要性が叫ばれており、こども家庭庁からも令和5年 12 月に「こどもの居場所づくりに関する指針」が出されている。
子ども・若者が安心して過ごすことができ、居心地が良いと思えるような場所は、多世代交流場としても活用することができる。机と椅子、電源タップ、Wi-Fi などを備え、さまざまな人が集う場所を西宮市でも創出することはできないか。

茨木市文化・子育て複合施設 おにクル
産業文化局長答弁

既存施設で作ることは難しいが、令和 8 年度供用開始の「 (仮称)越木岩センター」 にて1 階ロビーに広い地域交流スペースを作り多世代交流の場とする予定である。
また阪神西宮駅北側に移転を検討している新図書館にも、青少年の居場所や多世代交流の機能として盛り込むことを検討する。

避難訓練の実施

おくの

昨秋、鳴尾北小学校区で開催された小学校区避難訓練では、初めて避難所開設をふまえた訓練がおこなわれたと聞いている。
阪神淡路大震災以降、西宮市では人口が約10 万人増えているが、市の職員の人員は行革の中で大きく減っており、当時と同様の対応はできないと思われる。
自治会の担い手不足も叫ばれる中、非常時に避難所設営・運営が確実にできるよう、地域のさまざまな団体の協力もいただき、災害発生当初を想定し、避難所設営・運営をするための避難訓練の必要があると考える。

危機管理監答弁

既に地域が活発に訓練を行っている校区を除き、全小学校区で避難訓練を開催してきていて 26 校区が終わった。今年度は3小学校で避難訓練を開催予定である。
地域の防災力強化のため地域で活動する様々な団体の訓練参加を求め、地域との連携を広げるとともに避難所設営など実践的な訓練をおこなっていく。

学校施設

おくの

18 年以上前のプレハブ校舎をそのまま普通教室として使用している学校もあるが、仮設仕様であるプレハブ校舎をいつまで使うのか。建て替えも検討すべきではないか。
また、西宮の公立小中学校は人口増によって校舎の建て増しを重ねている場所が多い。
建設年度によりフロアの高さが違い、渡り廊下に段差解消の階段がある学校もあって、車いすでそれぞれの校舎を行き来することは非常に困難な状況となっている。バリアフリー化についてどう考えるか。

市教委答弁

今後、長期間の教室不足が見込まれる学校においては、断熱性や遮音性に優れた長期対応型の仮設校舎の導入を、見直しの中で検討していく。
バリアフリー化については、現在、各学校にはエレベーターが1基ある。車いすや医療的ケアが必要な児童生徒が増えている中で、バリアフリー化が十分でない学校施設が多くあることが大きな課題であると認識している。
厳しい財政状況の中で、エレベーターを増設することや全ての校舎を改築することは困難である。施設設備に加えて、人的な対応などを含めた合理的配慮に基づく対応をおこなっていく。

戦跡遺構の保存について

西宮空襲の痕跡の残る貴重な遺構が撤去されずに保存されることになり、安心しました。
「ここに橋があり、水路があった」と未来の市民も想像できるように現在地付近に移設するなど、地域住民の声も聴きながら移設場所を検討していただき、子どもたちの平和学習や、市民向けのフィールドワークなどにも活用していただきたいと思います。

若者の居場所について

若者の居場所だけでなく、多世代が気軽に集まり対話できる場所は限られています。他市町村では公共施設に椅子と机、Wi-Fi を設置するなどして、誰もが自由に使えるようなスペースを確保しているところも多く、子どもたちや青少年が安心して過ごせる場所となっています。公民館の活動も従来の形と変わってきており、平日昼間の稼働率が低下しています。民間の商業施設ばかりではなく、近くの公共施設も若者の集まる場所になればと思います。

避難訓練の実施について

避難訓練は、「一度実施して終わり」というものではなく、訓練を重ねるたびに改善点があると言われています。
地域の道路や建物の状況も、住んでいる住民も変わっていきます。訓練で得た教訓をいざというときに活用できるよう、地域団体などとの連携も含めて市が主導して進めていただきたいと考えます。

学校施設について

学校という場所は、児童生徒にとって、学びの場だけでなく、家よりも長い時間を過ごす生活の場でもあります。
10 年以上という長期間にわたりプレハブ校舎を使うことになった場合は建物の更新をする必要があります。
校舎の築年数により、長寿命化工事や、大規模改修工事が決められていますが、それではバリアフリー化には対応できておらず、全面改築でしか解消できない課題も多くあります。
少子化を見据え、公民館や市民館の施設との複合化も視野に入れながら学校施設の更新をしていく必要があると考えます。

西宮市議会ホームページの「議会中継」 で録画中継がご覧いただけます。

市議会から

「県立西宮総合医療センター( 仮称)」

「市立中央病院」 と「 県立西宮病院」 との統合が進み、令和8年度(2026 年度)の開院をめざして津門大塚町のアサヒビール西宮工場跡地で建設中です。

「市民グラウンド」「 市民体育館」

今年度着工予定で、民間の資金やノウハウを取り入れた「PFI 方式」により、にぎわいとコミュニティ創出をテーマとした施設をめざしています。
公園は障害を抱えていても集い遊べる「 インクルーシブ広場」 として再整備され、陸上競技場は災害時に臨時ヘリポートとして活用できるように整備、マンホールトイレも整備されるなど、防災施設としての機能も強化されます。
令和9年(2027 年)順次完成予定です。
※ 公園整備も含めて、すべてが完成するのは令和 11 年(2029 年)の予定です。

鳴尾ブロック内の幼稚園・保育施設の状況

「認定こども園」

少子化や保育ニーズの変化に対応するために、市内を8 つのブロックに分けて、公立幼稚園と公立保育所を再編して「認定こども園」を設置する計画がすすんでいます。

令和7年(2025 年)に、まず浜脇ブロックで浜脇幼稚園と浜脇保育所の再編による認定こども園が開設されます。
その後も、以下の再編計画が示されています。

令和8年度(2026 年度) 広田ブロック
(あおぞら幼稚園・芦原むつみ保育所の再編)

令和9年度(2027 年度) 鳴尾ブロック
(鳴尾東幼稚園・高須西保育所の再編)

令和10年度(2028 年度) 上甲子園ブロック
(春風幼稚園・瓦木みのり保育所の再編)

おくのの疑問

鳴尾ブロックでは、高須西保育所に鳴尾東幼稚園を統合する形での再編計画が進められています。
鳴尾東幼稚園には、公立幼稚園のない小松・鳴尾北・鳴尾・浜甲子園・高須の各地域からも園児が通園しています。

園児の半数が高須地域から通園していることを理由に高須西保育所への統合が進められていますが、実際の高須地域の園児の割合は4割強です。高須西保育所に統合すれば整備費用がかからないことが大きな理由ですが、それだけで最南端の高須地域への統合に決めていいのでしょうか?

十分な議論を尽くしてほしいと要望しています。

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